マイナスかけるマイナスはプラスになる
(-1)×(-1)を計算すると、答えは何になるでしょう?
答えは、1 です。
マイナスとマイナスを掛け合わせたら、プラスになるというのは何となく分かるような分からないような気がします。
数学の決まり事の一つかなと思いましたが、(-1)×(-1)がプラス1になるということを、証明できるのです。
以下のような流れで証明できます。
(-1)×(-1)
=(-1)×(-1)+0 …ゼロを足しても値は同じ
=(-1)×(-1)+(1-1) …ゼロを1-1と変形
=(-1)×(-1)+{1+(-1)}…1-1を1+(-1)と変形
a=-1とおきます。 …ここで(-1)を a とおく
=(-1)×a+(1+a)
=a×(-1)+a+1 …順番を入れ替えました
=a×(-1)+a×1+1 …aをa×1と変形しました
=a×{(-1)+1}+1 …赤い文字の部分をaでくくりました
=a×0+1 …上の中括弧の中は(-1)+1=0
=0+1 …a×0は0です
=1
ということで、(-1)×(-1)=1となることが、式の変形で証明できました。
マイナス同士のかけ算は実際にあるのでしょうか?
こんな例を考えてみます。
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ある国は少子高齢化が進でいて、少しずつ人口が減っています。
ここ20年間は、毎年300人ずつ人口が減っています。
20年前の人口は、今よりも何人多かったでしょうか?
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毎年300人ずつ減るということは、毎年(ー300)人ということです。
20年前ということは、(-20)年ということです。
そこで、式を立てると(-300)×(ー20)=6000
となります。
毎年減り続けているのですから、今よりも人口は多かった(プラスになる)はずですので、6000というプラスの数になるわけです。
マイナスかけるマイナスはプラスになるということが、現実的にも式の計算上でもあり得るということです。